1月末で広告制作会社を退職し、フリーランスのライター・編集者になった。
書籍の編集ライターを目指す、と決めたのがフリーランスになった理由だ。
どうしてそう考えるようになったのかは、後日書くとして、
フリーランスになった、というと「勇気があるね」といわれることがよくある。
いやいや、私は勇敢ではない。どちらかというとビビりだ。
転職活動をした末に
書籍の編集もライティングも経験するにはフリーランスになるしかない
という結論にいたったときも、
こわくてこわくて、歩きながら泣いた。
でも、やりたい仕事に舵を切るにはこのタイミングだ、
という衝動に引っ張られて、気がついたら辞表を出していた。
どん、と背中を押されて
目をつぶったまま走りだしたようなものだ。
目指す方向だけを決め、不安に足がすくまないよう、ひたすら。
走り始めて気がついたのは、
仕事のあてもなくフリーになるなんて無謀なことをすると
手を差し伸べてくれる人がたくさん現れる、ということ。
このサイトをつくってくれた北田荘平くんもそのひとり。
彼は中村勇吾さん率いるtha ltd.で修行した後、26歳で会社を立ち上げ
現在はau「INFOBAR」やOLYMPUS「PEN」などのサイト制作を一任されている。
緻密な技術とデザインセンスを併せもつ稀有なWebデザイナー/エンジニアだ。
冒頭の画像はお世話になった方に送る「独立のお知らせ」カードで
これまたすてきな方がデザインを引き受けてくれた。
NHK Eテレ「デザインあ」の人気コーナー「解散!」や、
離島経済新聞の紙版「季刊リトケイ」のアートディレクションを担当している岡崎智弘さん。
呼吸するようにアイデアを出す、天才肌のデザイナーだ。
2人ともフリーになることを相談したら、快く協力してくれた。心から感謝しています。
ほかにも、たくさんの方々に支えられて、
フリーランスとしての生活が少しずつ動き出した。
本のお仕事をいくつかと、Webや雑誌のインタビュー記事など
どれももったいないくらい、おもしろいお話ばかりいただいている。
手がけた仕事は、少しずつここで発表していく予定だ。
これからは、会社ではなく、私の名前で仕事をしていく。
それはとてもシンプルで、きびしくて、最高に清々しいことだと思う。